ヘアカットで耳カット

 たっちゃん1歳8か月。頭皮に湿疹ができた。ある日、ふと髪の毛をかき分けてみたら、黒っぽい斑点がいっぱいできてて、ぎょっとした。悪い病気かと思った。小児科の先生に聞いてみたら、皮脂か何かでしょう、と。私が、良くシャンプーします、と言ったら、まあ別にいいでしょうみたいな感じだっけど。見た目は結構、衝撃なヴィジュアル。

 それなので、髪の毛を短く切ることにした。生まれつき髪がフサフサ生えていて、自慢げに長めのショートヘアにしていて、女の子に間違われるのをこれまた「かわいいから」と親ばかしていたんだけど。また伸びるし、とさっぱり切ることにした。

 子ども用のヘアカットハサミを用意。刃先に丸いガードが付いている。部屋に新聞紙を敷き詰め、たっちゃんもお母さんもすっぽんぽんになり、さあ。ざくざく。たっちゃんは嫌がって逃げるけど、なだめすかして新聞紙の真ん中に連れ戻し、ざくざく。

 仕上がりは、意外に良くできた。赤ちゃんの髪は柔らかいから、短めでもムラムラでも、何となくしんなりと格好がつく。お目目くりくりで、男の子らしくもなった。ちょっと、子ザルみたいな感じでもあるけど。

 2日目。ぺろっと出てる毛束とか、もうちょっときれいに切りそろえたいと思って、お風呂場で。耳にかかってる毛を捕まえて、ざくっと。え!? たっちゃんがまさかの素早い首振り! はっきりと、イヤイヤを主張できて偉い! けど、今、耳切れたよね? でも泣かないから大丈夫か?…じわじわと染み出てくる、赤い血液。

 たっちゃんにばれないように平静を装い、そんなに嫌ならもう髪切らないよと言って、終了。お風呂上り、耳の裏を恐る恐る見てみると、小さな切り傷が…。

 ごめんね、たっちゃん。泣かなくてお利口、というか鈍いのか? どうしようか、このボサボサ髪。まあいっか、赤ちゃんだしね、みんな似たり寄ったりでしょう! 切り傷が膿まずに治りますように。

おっぱい返り

 この見たことのないかわいい生き物は何て言うんだろうと、もう2年近く思っていて、これが人間の赤ちゃんそして自分の子どもというものなんだと気づいた。

 たっちゃん1歳8カ月。最近また、赤ちゃん返りならぬ、おっぱい返りをしている。朝起きて、おっぱいで二度寝。お母さんのことを起こして、抱っこでおっぱいを要求して、自分だけもう一度すやすや。もうちょっとお母さんのことも寝かしといてくれてもいいのに。次は、朝食の準備ができて、さあ食べましょうという時。あるいは、準備中に台所で。それから、朝食の最中。たっちゃんとお母さんは、それぞれの椅子を横に並べて座ってるんだけど、おっぱいをつんつん指さして要求してくる。それから、次はいつだろう。

 お母さんは毎日仕事に出かけてしまうので、日中はおっぱいできない。帰宅すると、まずおっぱいの日もある。そうでなくても、夕食の時。それから、いっしょにお風呂に入ろうとして服を脱いだ時。それから、お風呂中におっぱいをせがむ時もある。そしてもちろん、寝かしつけの時。日付が変わって、夜中や明け方に添い寝で添い乳。本当におっぱい大好きっ子。何か寂しいとか、満ち足りないとか、お腹空いたとか喉乾いたとかあるのかと思って、心配したこともあったけど、どうもただのおっぱい好きだ。

 まあ減るもんじゃなし、どうぞと思っている。生活の流れが中断されるし、何より、何だか何をするのにもとっても時間がかかるけど。まあ自分のおっぱいに自分の赤ちゃんがくっついているというのは、悪くないことでもある。お互いに至福のひと時というか。肌と肌の触れ合いが。

 いつまでおっぱいなんだろう。いつまで赤ちゃんなんだろう。最近、赤ちゃんを卒業して子供っぽくなってきた。あっという間だ。お母さんの方がついていけないくらいだよ。