よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

夫に気持ちをぶつける

 熟れきったスイカのようなお腹を抱えたまま、一か月が過ぎて。妊娠41週が目前に迫っている。もう、スイカの方がスーパーから姿を消しつつある。

 焦ってもしょうがないけど、もう、気持ちが辛い。実家の母が、「今は何ともなくても、今日中に陣痛が始まったって全くおかしくないんだから」と毎日言ってくれることが、結構支えになっている。希望を持ち続けるということ。

 産休前には、「通勤電車が心配だから、赤ちゃんのために早く産休に入って欲しい」と言っていた夫。逆らうように出産予定日の6週前まで働いた私は、抑えられない就労意欲が無責任な母親のようで、辛かった。経済的な問題だって、夫が解決してくれるわけでもないし。その夫が、職場の女性が「臨月に遊園地の乗り物に乗っていたら陣痛がきて安産だった」と言っていたと伝えてきた。お腹の大きな妊婦が遊園地の乗り物? 信じられない話だけど、心が波立つ。私が、電車の事故で缶詰とかタクシーで追突とか地震で帰れなくなるとか万が一のことまで考えて、近所の徒歩散歩だけ、一か月我慢してるのわかってる? それ、要らない努力だと思ってるのかな。予定日過ぎても生まれないのは、私のやり方が間違ってるかもしれないっていうこと? 散歩とスクワットと雑巾がけは頑張ってるけど。大体、産休前には、あんな感じのこと言っていたのに。

 しんどい体と、この状況に対する不安と、不自由な毎日。もうすぐ赤ちゃんを迎えられるという幸せを期待していいのかも、何だかわからなくなってきてしまった。募るストレス。一番身近にいて、優しく受け止めて欲しい人に、当たりたくなってしまう。でも、それでその人の存在を失うようなことになれば、いくら後悔してもしたりないだろう。だから、ほどほどにしなきゃいけない。夫よ、もう少しだからね。