夫の子育て

 2か月の赤子を置いて、フルタイムで仕事復帰することになった私。相談した友人には、「キャリアと育児のどちらかを選ぶしかないね」と言われたけど、育児を棄てたつもりはない。今まで、人の話として母親の早期復帰を聞くと、母性が足りないなあくらいに思っていたのに。言葉で上手く説明できない感情が、子どもへの愛が私を仕事へ向かわせる。この子がダウン症候群じゃなかったら、同じ選択をしたかわからない。私たちは生きていかないといけない。前へ進まないといけない。そういうことかもしれない。

 夫が子煩悩なのが助かる。仕事から帰ってきて、そそくさと手洗いうがいをして、「ただいま」「今日もかわいいね」などと赤ちゃんに話しかけながら頭を撫でたりしている夫は、こう言っちゃ悪いけど、ちょっとおかしい。だって、道を歩けば避けられるような外見をしているし、待望の第一子で赤ちゃんの扱いに慣れてなくてぎこちないし。ほほえましいと思えない私と、そんな夫と、障害をもった赤ちゃん。絶妙な組み合わせだと思っている。

 私から頼んだわけでもなく、夫は職場に育児時間の取得を申請してくれた。朝か帰りを一時間遅く(早く)するフレックス制度みたいなもの。そうしたら、見事に、閑職に異動になった。上司との意思相通は取れていて、業務上そこまで支障はでない状況で、人材不足の会社で重宝される資格も持っていて、まさかの展開だった。もっと上層部の判断らしい。申請時に「男性は取れない」と言われて、人事経験者で就業規則に詳しい夫が「そんなはずはない」と主張したら、「男性が取るなんて前例がない」と言い直されたという。今回の左遷は、後続の男性社員に真似されたら困るからなんじゃないかと疑ってしまう。男性の育児参加を阻むもの。

 それとも、いつもの夫の謙遜だか被害妄想なんだかわからない物言いなだけなんだろうか。初めての子供がまだ2か月だから、お母さんもお父さんも、2か月のお母さんとお父さんなわけで、毎日育児に生活に右往左往している。