すやすやと眠る赤ちゃん

 ベッドで体をひねるように寝返りの練習をしていて、まだ座っていない首がおいていかれてあらぬ方向に曲がっていた。抱き上げたら大人しくなって、いま腕の中で眠っている。私で安心するの? かわいいね。

 一昔前なら、「跡取り」になる男の子が大事にされて、それを期待された女性が女の子を産めば、「残念」と言われることもざらにあっただろう。最近では話し相手にもなる女の子の方が人気、ともいえる状況だ。でも、男の子だ女の子だと、本当はどうでもいいことだと、産んで実感した。私の「残念」な赤ちゃんは、知的障害で一生面倒をみなきゃいけないのではなくて、この私と愛した(ている)夫に似た肉体と、私だけと特別に通じる精神をもって、ずっと私のそばにいてくれるように育ててもいいかもしれない。

 仕事だけでいいと言っていたのが「やっぱり一人は嫌だ」と結婚、妊娠した私が、出産後に夫とけんかして修復できるのだろうかと落ち込んでいた時に、実家の母が「あなたはもう一人じゃないんだから」としみじみ言ってくれた。それで気づいた。この子の育て方を。自立してくれなくても、親を超えてくれなくても、次の世代へつなげてくれなくても、この子は私といっしょに生きてくれる存在なんだ。そのように可愛がればいいんだ。私はお母さんになったんだ。