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夢のような生活

 子どもの顔が面白い。笑顔が可愛いのはもちろん。ぐずぐずのへの時の口、ぶーっと不機嫌な突き出した口、びっくりした顔、何かの拍子にいーっと口を一文字にして四角くなる顔。産まれた時、元気がなかったのか発達が悪かったのか、なかなか泣けなかった子だから、どんなにぐずられても泣かれても、かわいい、育ってくれて良かったとしか思えない。まあまだ体力があまりなくて、ぐずっても大したことないからこそかもしれないけど。

 夫と二人、気楽に暮らしていたころはもう、夢のようにぼんやりと思い出されるだけだ。週に何回も外食したり、遅くまでテレビ見てたり、休みが揃えば暇だねと外出したり。今となっては、出産してからまともな外出も外食も一回だってしてないし、テレビは紅白歌合戦を少し見て珍しいことをした気分になって、そういうことをもっとしたいとも思わないし、二人暮らしの頃のあれはなんだったんだろう、という感じだ。

 だけど、家族3人新しい生活を始めることもまた、ただの夢だったのだろうか。結局、夫は、時間も体力もお金も自分の好きに使うしかできないんじゃないかと思ってしまう。いくら、ケンカの行き着いた先であっても、じゃあ育児も家事も今日からもうやらない、なんて言えるのはさすがお父さんだと思う。お母さんがそんなこと、言えもしないし思いもしないし、赤ちゃんが生まれてこのかた育児は常にお母さんと不可分にあるものだし、育児や家事を放棄した日には報道されるニュース級のできごとになるし。

 夢と夢の間にたゆたいながら、ただひたすらに、この子を育てる。それが私の幸せ。お母さんだから。