赤ちゃんとペットの猫

 腕の中で眠る私の赤ちゃんが、寝ながらにーっと笑って、猫みたいな顔になった。つり目がちなお目目さん、鼻筋が通っていない三角のぽてっとしたお鼻さん、小さな顎。まるで子猫だ。

 子どもが産まれる前、私は猫が大好きだった。道で歩いている猫を見つけては、しばらく眺めていた。東京の住宅事情とか自分のめんどくさがりとかで飼ったことはないけど、周りにも猫好きと思われていた。子どもが産まれてからは、猫に見向きもしないほど、子どもはかわいいし、それに子育てが忙しくなった。

 柔らかい髪を撫でてかわいいかわいいばかりしていたら、母に「子どもはペットじゃないのよ」と言われたが、ふと考えてみると、かわいがって育てることにペットとどう違うんだろう。母に尋ねると、「やっぱりペットと変わらなく考えているんじゃない。子どもの意思を尊重してあげなきゃだめよ」と言われた。母も金魚くらいしか飼ったことがないので、犬や猫をペットにして大事にしている人からしたら失礼な言い方なのかもしれないけど、そうなのかと思った。そして考え直してみたけれど、やっぱり私の赤ちゃんは子猫みたいにかわいくて、違いが良くわからない。大きくなって人間らしく複雑なことを言ったりやったりするようになったら、この子のお母さんである私にも違いがわかるようになるのだろうか。