さようなら、あの人

 ここだけでは言わせてほしい。もう一度夫と、いっしょに暮らしたい。

 そんなことを言えない現実に、どうしてなってしまったんだろう。警察に相談して、ストーカーとして対応して下さることになった。よくある話だけど、今は怒ってるけど優しい時もあったし、私にも悪いところはあったしと、思ってしまうけど、いつか治るとか良くなるの期待をどうしても捨てきれないけれど、まあよくある話でそんなこと思うことだけでバカなんだろうな。

 それでも、夫と暮らした初めの一年間は、まだお母さんじゃなかった私にとって、人生で一番楽しいひと時だった。それだけは言いたい。周りの人たちにたくさん迷惑かけて、何言ってるんだって感じだけど。

 とても寂しい気もち。辛い気もち。悲しい気もち。時間が経てば、薄れていくだろう。選んでくれた洋服。美味しいと言ってくれた料理。記念日。

 私お母さんだから。子どものかけがえのない今日を、毎日楽しんでいる。前を向いて、ただ子どもを守りながら。以前ならきっと乗り越えられなかったけど、今は、子どもの存在に支えられながら。