よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

面白いから注意しない

 職場の後輩(20代後半男性)が、急性アルコール中毒で入院した。飲み過ぎだ。それとも体調が悪かったのか? まさか仕事のストレスが嵩んでたなら私たちにも責任があるのかな。それにしても、学生ならともかく(それも許されないけど)、社会人になってアル中で入院なんて! 病院の方々にも職場にも、ご迷惑をおかけして!飲み会に、よっぽど好みの子が来てたの? それって合コンじゃない、あれ既婚者だよね。と話は尽きず、単調な毎日における若干のアクセントとして消費されたのだった。

 本当は誰かが叱ってあげれば、本人のためにもなったのだろうに。叱り方は難しい。子育てを大変にしている、メンタル面の大きな一つだと思う。うちのたっちゃんも2歳になって、活動範囲も広がったし、知恵もついてきて、褒めてばかりでは育てられなくなってきた。怪我とか危ない時もあるし、交渉とか取引とか騙しみたいなこともし始めたし。でも下手に叱って、伸びる芽を折ったり、軟らかい心を傷つけたりもしたくないし。

 そういう真面目な理由じゃなくて、親としても面倒だったり面白かったりで、そのままにしちゃう時もある。それの悪影響を心配している。例えば、たっちゃんは名前を呼ばれると返事をする。そもそも教えたんだけど、意外だったのは、誰の名前でも「あい!」と手を挙げるようになったことだ。この間も病院の待合室で、明らかに女性の名前を呼ばれても、「あい!」。堂々と、妙におじさん臭く、でも舌足らずな声にぷくぷくの小さなお手てで返事するものだから、親としては笑いをかみ殺しながら「お返事できて偉いねー」といちいち褒めておいた。

 お母さんもたまには肩の力を抜いて、流れに身を任せてみたいのだよ。子育ての重積に耐える毎日の中で、一瞬だけね。