よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

どう分類されようとも、この子は私の子どもでしかありません。

 「はざま」とは、何と何の間なのか? 知的ボーダーが、なぜ「はざま」なのか?
 人間をカテゴリーに分けて、それぞれへの対応を決めるから、「はざまのコドモ」が生じるのだ。全ての人、一人一人の人に、適切な対応をしていくべきなのだ。そんなことを、非専門家の私にも簡単に思いつかせてくれる、読みやすい本だった。 沖田×華君影草「はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児」。

  発達障害とか、障害児/障害者とか、それなりに広まった現代で、取り残されている感のある「はざま」。逆に、前者が認識されるようになったことで、くっきりと浮かび上がって来た「はざま」。この本は読みやすい代わりに、あくまでケースレポートに過ぎない内容でもある。何が本質的で、何が偶発的なのか、その区別も必要である。
 お母さんが終始一貫、強い愛でお子さんを見守る視点が感じられることも、この本を安心して読める要因だと思う。